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■特設スペースは東4入ってすぐ左!
12月30日と31日に開催されるコミックマーケット99にマンガ論争編集部は両日参加します。場所は西から通路を通って東に入ってすぐのエスカレーターで1階に降りて東4入口から入場。左側が『マンガ論争』の特設スペースとなります。
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■『マンガ論争24』は完売必至!? お早めにね
表紙は紗久楽さわ先生渾身の描き下ろしイラストです。
会場購入特典として特製ポストカード1枚添付!(数量限定)→
今回は新型コロナ禍により、初刷り部数を抑制しておりますのでお早めにお求めください。
定価1,500円
さて、巻頭は圧巻15ページのロングインタビュー「紗久楽さわさんに訊く『百と卍』の世界」です。この企画は『百と卍』が2019年に第22回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞をBLとして初受賞したことを記念して、同賞の選考に携わり、「贈賞理由」を書かれたみなもと太郎先生と紗久楽先生の対談を……という形でスタートしました。新型コロナ上陸により予定した日程が次々と延期となるうちに、みなもと先生が旅立たれてしまい、対談としては果たせぬ夢となりましたが、今回、紗久楽先生にご快諾をいただき、インタビューとして実現しました。
『百と卍』を未読のみなさんには、是非ともお読みいただきたい。筆者は文化庁メディア芸術祭取材の過程でその存在を知った後発組ですが、読んで、震え、再読しては新たな発見におののいています。
■みなもと太郎先生追悼
小誌も様々なお世話を受けました、みなもと先生の追悼ページを作りました。
マンガたちよ!「追悼 私とみなもと太郎先生」/飯田耕一郎
最後のメール/くだん書房(藤下真潮)
コロッケ5えんのすけ/永山薫
追悼イラスト/兎茶ましろ
追悼イラスト/belne
追悼イラスト/永野のりこ
大きな特集にすればというご提案もいただきましたが、ミニコミ誌という身の丈にあわせて、ひっそりとお見送りしたいという我が儘にて、小さな追悼の場とさせていただきました。「私にも声を掛けて欲しかった」と感じる方々も多数いらっしゃると思いますが、お許しください。この小特集以外でも連載の中で触れている方もいます。
■第1特集「言論表現の自由×多様化する圧力」
まず特集のトップは「共産党は表現の自由と表現規制についてどう考えているのか?」と題して、紙屋高雪さんと荻野幸太郎さんの対談を実現! 鉄の規律・一枚岩の共産党というイメージは果たして正解か? 個々の党員の考えは? 筆者個人としては共産党内における言論について思いを馳せました。衆院選の共産党の公約に対する批判は批判として対話のテーブルは絶対必要です。
続いては、つい先日、自民党から来夏参院選の候補者として公認された赤松健さんを直撃。とはいえ、「自民党が擁立の動き」「立候補表明」「公認」より前に行ったインタビューですので、追加コメントを加えましたが「公認」には追いつけませんでした。ここでは表現の自由を守る会最高顧問就任とその活動が中心になります。SNSにおける赤松さん批判の多くは、彼が10年以上前からの活動を知らない方によるものです。筆者自身、2010年の東京青少年条例(非実在青少年条例)改正の時にニコ生で意見を交わしています。人気漫画家の知名度だけを理由に自民党が公認したというのは失当でしょう。
三本目は、これも緊急記事として、「ゲーム障害」を盛り込んだWHOの国際疾病分類(ICD-11)について、その部分の不透明な成立過程に踏み込んだ、井出草平さんを主な語り手としたスペースでの対論を、主な聞き手であった荻野幸太郎さんが対談形式にまとめました。
次に、先日オンライン開催され、大きな反響を呼んだ『女性と性表現』を永山薫が力技で無理矢理9ページにまとめました。全2回、6名のみなさんの発表を合わせればかなり分厚いアンソロジーになる重量級の企画、その一端を垣間見ることができるまとめになっているのかどうか? まとめを入口に色々と検索し、資料を渉猟していただければと思います。
特集の最後は「令和3年下半期炎上騒動」を佐藤圭亮副編集長がさくっとまとめました。鎮火したとまでは言いませんが、なんか急速に「過去」のコトのように感じられて仕方がありません。基本的に抗議・告発は言論の自由だし、それにどう対応するかもまた個人や企業の自由です。ただ、余計なお世話ですがアンチまでは無理でも中間層に興味を持ってもらえるようなロジックでないと抗議活動が一過性の炎上として陳腐化していくと思います。
第2特集「2021年のマンガ」
冬発売号恒例の年間まとめを連載陣が年に一度の大棚ざらえ。
各ジャンルの専門家が「このマンガがすんげぇ」だけではなく、状況やできごとを踏まえつつ健筆を振るっています。お正月は炬燵で読んで、知らなかった作品と出会って、あわてて電書を買って初読みしてください。
ラインナップはこんな感じです。
男性マンガ編/俊英による鎮魂の読み切り短編が話題に/佐藤圭亮
女性マンガ編/「女性向け」の定義が大きく揺らいだ年/ヤマダトモコ×川原和子
エロマンガ編①/萌え?マンガ研究者としての師/稀見理都
エロマンガ編②/エロティカリー・インコレクトな作品たち/新野安
同人誌界編/元には戻らない覚悟と、未来に進む勇気。/国里コクリ
アニメ編/コロナ禍に揺れながらも生まれた大ヒット/小川びい
中華圏編/百合の花咲く台湾と草の根で抵抗する香港/黒木夏兒×てんしゅ松田
コロナ禍の渦中で変化する「海外」マンガを巡る認識/小田切博
訃報編/旅立った人々に花束を・2021 /永山薫
東京都不健全図書類編/大きな風は吹かなかったが委員交代に注目/永山薫
東京都不健全図書類カタログ2021
■連載漫画
あびゅうきょ妄言通信出張編19「『温泉むすめ』の行方」
蛙の漫画雑記帖 番外編その1 骨折-1 /中山蛙
超おフランス漫画 第11 話「嘆きのセレナーデ」/谷口敬
最後にこれも年末恒例の巻末企画
市川孝一コミケット代表インタビュー
「二年ぶりのコミケット開催に向けて」
開催するための苦労のみならず、将来展望や注意喚起まで語っていただきました。
【訂正】
『マンガ論争24』奥付の「編集」の行に「荻野幸太郎」さんの名前が入っていますが、永山のミスです。訂正します。