■疑問があれば質問するのは当然です
毎日新聞6月26日の「社説:児童ポルノ規制 子どもを守る一歩に」において、いくつかの疑問がありましたので、本誌編集長・永山薫名義で質問しました。すでに同社のTwitterアカウントである@mainichijpeditに質問しておりますが、回答がないこともあり、同社のお問い合わせフォームを利用して、改めて質問を行いました。
以下、その質問を全文公開します。
批評家の永山薫と申します。
現在はミニコミ誌『マンガ論争』を編集しております。
児童ポルノ禁止法について、2001年開催の「第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議(横浜会議)」連動イベント「児童虐待と表現規制に反対する集い」第一部の共同
司会を務め、以降10余年にわたり多くの有識者、国会議員、法曹関係者、諸団体への取材と対話を重ねてまいりました。
その間、数々の報道に疑問を感じることがありました。今回の御紙社説についても疑問があり、6月27日にTwitterにて@mainichijpedit 宛に質問をお送りしましたが、未だにご
回答いただけないので、こちらで改めて質問させていただきます。
①御紙26日付社説において「日本製アニメなどの性表現の過激さが海外で強く批判されているのは確かだ」と述べておられますが、それらの批判が正しい情報に基づいてなされた
ものであるかどうかの検証はされましたか?
②26日付社説についてですが、CNNの児童ポルノ禁止法改正についての報道に対して米国の市民団体CBLDFが「CNN Spectacularly Fails To Understand Manga and Anime」と
批判したのをご存じですか?
上記2項にもうひとつ質問を加えます。
③「たとえアニメでも、子どもを性表現の対象とした作品が大手を振ってまかり通っては日本が世界から信用を失う。業界は本気で自主規制に取り組むべきだ」
との結論ですが、その前提となる海外における批判が正当であることが必要だと思います。日本製のアニメの性表現が過激であり「大手を振ってまかり通って」いる事実を具体
的にお示しください。また、どのアニメ作品が海外のどの国で規制対象となっているのかという事実もお示しください。アニメ作品の具体名をあげられない場合はその理由をお教
え下さい。
これは日本を代表する報道機関のひとつである御社が業界に自主規制を求めるほど看過できない状態であることの、また御紙が風評を流布したわけでもないことの証明になると
考えます。
この質問は小誌及び小誌公式サイトにて公開質問状として呈示し、ご回答はその有無を含め公開します。
毎日新聞は、朝日新聞、読売新聞と並ぶ三大誌の一角であり、質問も多数送られていると思われます。いつ回答されるのか? そもそも回答を得ることができるのか? 全くわかりません。
8月15日発売予定の『マンガ論争11』に、回答を掲載できればいいのですが、いずれにせよ、この公開質問は小誌の特集記事にて採り上げる予定です。
■7/3追記
質問を公開したことを毎日新聞に伝えました。
下記がその全文となります。
昨日、質問させていただきました批評家の永山薫です。
昨日の質問の末尾にて、公開質問させていただくことを明記しました。
文字数制限上、「マンガ論争」公式サイトのURLが入りきらなかったので、お知らせしておきます。7月2日付、小誌公式サイト「manga ronsoh+」
公開質問:毎日新聞6月26日社説について質問しました。
http://manronweb.com/mangawars/?p=782尚、小誌の〆切は7月15日を予定しております。もし、可能でしたらそれまでご回答いただければ記事に反映することができます。
また、それまでに社説執筆者への取材が可能でしたらお知らせください。
現在、公開質問はTwitter等でも注目を集めておりますので、このメールも公開する予定です。
ご検討宜しくお願い申し上げます。