てなわけで、来週はいよいよ永山と春美くんのトークライブが開催されます。ホステスはヴィヴィアン佐藤さんだ。これは「久保書店×「山羊に、聞く?」共同企画 新続あるす・あまとりあ」という連続企画のプロローグ。出演者のプロフィールはリンク先参照ですが、なんで、この三人が? と首を傾げて戻らなくなっちゃう人も多いんじゃないでしょうか? まあ、ヴィヴィアンさんは固定のホステス役なので、こっちに置いておくとして、山崎春美と永山薫のどこに接点が?
実は接点は大あり。どちらも大阪出身で同じ時期に松岡正剛の遊塾に在籍し、自販機雑誌にかかわり、『別冊宝島 センスパワー』に登場しているわけですね。まあ30年前の話だけどさ。
で、今回の対談は当然ながら80年代のサブカルチャー&エロカルチャーの話題が中心になるはずです。で、連続企画全体として久保書店&あまとりあ社リスペクト。ちなみに久保書店&あまとりあ社は創立61年。戦後すぐに設立されて、高橋鐵というセクソロジーの先駆者のホームグラウンドでもある性文化総合誌『あまとりあ』という雑誌を出していました。Wikipediaには誌名が『あるす・あまとりあ』と表記されていますが、そっちは高橋鐵の単行本の書名だってば。これがなかなかスゴイ雑誌で、著名人も続々登場し、龍膽寺雄がセックスの研究を発表してたりするわけです。ちなみに「あるす・あまとりあ」は古代ギリシアのオウィディウスが書いた恋愛読本あるいはハウツーセックス本「アルスアマトリア」が元。「アルス」は「アート」すなわち「芸術」であり「技術」。「アマトリア」は「愛」という次第。同社は、その後もハードボイルド雑誌『マンハント』、SF、ミステリの叢書などを出して、小さな出版社でありながら、少なからぬ影響を出版と文化に与えてきました。
さらに史上初のロリコン漫画誌『レモンピープル』。70年代末からの美少女ブーム(写真集など)が背景にあったことを考えると、ロリコンの波が漫画界にも押し寄せることは必然だったかもしれませんが、同誌が登場しなければ、ロリコン漫画ブームは数年遅く始まったかもしれないし、もっと最初から拡散された形になったのかもしれません。その意味ではまさに革命的創刊だったわけです。現在のエロ漫画のみならず、漫画文化全体に大きな変化をもたらしました。
そんなわけで、これはもうお声掛けいただいた以上、出演しないわけにはいかない。本来ならば同社の縁の深い故米澤嘉博氏こそが出るべきであり、俺じゃ代わりにならないことは重々承知の上なので、「貫目が足らねえ」とか言うんじゃないぜ。
というわけで、過日、久保書店にお邪魔して、春美くんとも30年ぶりに再会し、打ち合わせをしてきました。
当日は山崎春美&ヴィヴィアン佐藤のパフォーマンスも予定されておりますので、アート、パンク、サブカル、エロがお好きな皆さんはお誘い合わせの上、おいでください。
■イベント概要
久保書店×「山羊に、聞く?」共同企画 新続あるす・あまとりあ #1
日時:2014年10月22日 18:30開場 19:30開演
場所:山羊に、聞く?
東京都渋谷区代官山町 20-20 モンシェリー代官山 B1F
代官山駅正面口。右斜め前に直進。右側2軒目のビル地下1階
TEL:03-6809-0584 (14:00~23:00)
MAIL:info@yagiii.com
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