■お天気も回復して、無事開催!
大田区制70週年を記念し4月17日に開催されたイベント「蒲田行進曲フェスタ2016」内のイベントとして、コスプレコンテスト・イベント「蒲田コスプレこれくしょん(蒲これ)」が開催された。コスプレ発祥の地を宣言し話題を読んだ東京都大田区だが、これまでも蒲田駅前をコスプレイヤーが闊歩するイベント「おた★かま」を2度開催しており、その他にも神社のお祭にコスプレイヤーの参加を呼びかけるなど積極的に「蒲田+コスプレ」を印象つけるイベントを開催してきた。
これらの企画の仕掛け人となるのは、提督でラブライバー、東方モデルのメガネ着用と、すっかり「オタク区議」としておなじみになった荻野稔大田区議。この日も黒子姿で運営に参加していた。コスプレといえばコスプレだが、作業着感もある。
さて、この日は残念ながら、関東地方は朝から強風と横殴りの雨にさらされる悪天候。各交通機関も乱れまくり、かく言う筆者も乗る電車、乗る電車がことごとく遅延、あるいはダイヤ調整のための停車に見舞われて、通常なら1時間程度で蒲田まで着くはずが、なんと2時間強でようやく到着となってしまった。
これはヘタしたらイベント終わっているのでは……と思ったのだが、蒲これ自体も強風のために開始時刻が遅れていたとのことで、なんとかイベントの大半に参加することができた。なお、イベントが再開された午後2時ころには、風雨もウソのように収まり日差しがキツいほどの晴天に。イベント自体は無事最後まで開催された。
■さてコスプレコンテストの経過は?
イベントの詳しい内容は5月5日発売予定の「マンガ論争Sp.02」にてお届けするが、コスプレイヤーとともに蒲これで注目を集めていたのが、豪華な審査委員。コスプレ評論家・牛島えっさい氏、ロシア人声優で今話題の「ガールズ&パンツァー」にも出演しているジェーニャさん、そして劇画村塾主宰、ご存知大御所漫画原作者の小池一夫氏が参加していた。小池氏といえば、最近のアニメもチェックしていたり「70を超えてから艦これ提督になった」と自らネタにしたりと、新しいメディアへの理解も高いことでも知られているだけに、この日のコスプレ審査も自ら楽しみながらといった様子であった。
話は飛んで、全出演者が登場し審査発表までの間には、審査員として参加したジェーニャさんによるミニライブも。「君の知らない物語」(アニメ「化物語」EDテーマ)に加え、ロシア民謡にして「ガルパン」挿入歌ともなった「カチューシャ」をロシア語にて披露と、中々に貴重なステージになっていた。ライブの前には、ジェーニャさんの掛け声に合わせて「パンツァー・フォー!」の斉唱も行われており、これにはガルパンおじさんたちもノリノリで声を上げていた。
そしていよいよ審査発表となるが、優勝を飾ったのは「魔法使いの嫁」に登場する人外の魔法使い・エリアスに扮したコスプレイヤー。異形のドクロのマスクに2メートルを超える高身長のキャラを完璧に再現しており、その完成度の高さから満場一致での受賞となった。他には3人家族で「鬼灯の冷徹」キャラを演じたご家族や、「繰繰れ!コックリさん」の主人公・こひなを演じた小さな女の子(きつねの代わりにカップうどん「赤いきつね」持参)など、幅広い年齢層が参加していたのも観衆の目を楽しませていた。
本格的にオタクの街と化してきた蒲田。イベントも回数を重ねるごとに参加者が増えている印象があり、オタク諸氏にも「蒲田はなにやら面白い街」との印象が浸透してきたようにも思える。秋葉、中野、池袋に並ぶようなオタクの街になる日も、意外と遠くない?(佐藤圭亮)