参院選終盤、山田太郎候補の三本柱とは?

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 2016年6月13日。選挙事務所構築中の山田太郎候補を直撃してきました。立候補に至る紆余曲折は、山田さんの公式サイトなどを参照していただければいいでしょう。
 取材のテーマは「山田太郎候補が、どうやって戦うのか?」です。

■一本目の柱はもちろん表現系

 山田議員の活動は大きく三本柱に区分できます。
 一本目の柱は、読者諸氏も自明であろう「表現系」。これは多言を弄する必要もないでしょう。真夏も真冬も繰り返し繰り返し行われてきたコミケ街宣も、そこが強調されてきました。実際に国会内外で山田議員がどんな活動をしてきたのか以下ざっと列挙しておきます。

 児童買春、児童ポルノ禁止法における架空表現規制への反対。
 TPPにかかわる著作権法非親告罪化について二次創作の除外。
 警察の恣意的な押収物公開批判。
 GMOメディアの無料ブログサービス「teacup」からフィギュア系ブログが追放されたことに対する抗議活動。
 表現規制に直結されるおそれがある青少年健全育成基本法案への反対。

 では二本目、三本目の柱とはなんでしょうか? 

■二本目の柱は障害者支援、障害者カレッジ構想

山田太郎(以下・山田) 児童養護とか障害者支援政策をやっていまして、障害者の子たちのカレッジ(大学)を作ろうとか、総合的な仕事の支援の場を作ろうとか、これまで国会でそれを専門で扱う議員がいなかったということもあって、障害者支援団体も協力してくれています。障害は知的障害、機能障害、精神障害があるんですが、私は知的障害と精神障害を柱に、その子たちのカレッジを作ろうと運動しています。知的障害者の子って特別支援学校を出るとすぐ解除措置ですぐ就職したりするんですが、大体、7年9ヶ月くらいが平均就業期間なんですね。26、7で一回辞めると、自信がなくてってことで引きこもっちゃったり、再就職できないケースがあります。いきなり就職するんじゃなくて、大学に行けるような、自分の個性、何が向いているのか、何が喜びなのか、どう生きていこうかって、2年ないし4年間、学び、考える。就職ってワンノブゼム、それが総てではない。今の障害者政策、特に知的障害者政策はとにかくなんでもいいから働かせようと、作業所に入れちゃえと、それはおかしいよねと。

——カレッジを作るとして、学費的にも学力的にもハードルがあると思いますが。

山田 もちろん、余裕のある家でないと難しいかもしれませんが、まずはとりあえずカレッジを作る。「国語算数理科社会できなくて大丈夫か」と言われるんですけど、帰国子女は英語と面接しかないじゃないですか。海外ではMITをはじめとして障害者の枠ってあるんですよ。世界的そういう流れです。もうひとつ大きいのは今年の4月に障害者差別撤廃法ってのが通って、教育の側面においてもそうであるべきだと、文科大臣以下、国会でも質疑やってきまして、文科省はどっちかというと、そういう意向の通達を国会質疑を通じて出したという経緯があります。色んな大学で、今、建て付けとしてはまだカレッジが認められていないので、就業者向けの組織で厚労省管轄の枠組みなんですが、これをなんとか文科省管轄するような形でいくつかの団体と一緒にやってるところなんですよね。そこで弱者差別みたいなものや誤解を含めて取り除いていきたい。そういうものが実を結んできて、支援グループが応援についてくれて、一緒にやっていきたいと。

■三本目の柱は「産業系」昔の名前で出ています

山田 元々、製造業向けのコンサルティング会社を経営していたので、PLM(製品ライフサイクル管理)とか「部品表」の世界ではわりと第一人者として認識されていたところがあって、そのファン層に対してもう一度働きかけていこうと。ちょうどこのタイミングでインダストリー4.0とかIoT(Internet of Things)というのが流行ってきて、ドイツがそれをもって改善していこうってなってまして、日本もそれに追随しなきゃと、一昨年から去年にかけて、安倍さん以下、日本は600兆円の新アベノミクスでも経済政策やってたんだけどかなりロボット偏重なんですよ。ロボットはペッパーくんをはじめ中国で作ってるんですよ。2009年に出荷台数で負けているんですよね。今年ストップ台数(現場で使ってる率)も負けている状況下で道が切り拓かれるんですか? ロボットって、どちらかというと人のクビを切る話が多いんで、そうじゃなくてインダストリー4.0ってことで、人と仕組みが共生することで生産性の効率を上げる。人手不足だからロボットで置き換えるというよりも、何を最適に配置していくべきか。そこでインダストリー4.0を提唱し、国会でも、甘利さんの後の石原さんに訴えてきました。日本再興戦略だったり、骨太の方針が今回切り替わりまして、経済成長の一丁目一番地にインダストリー4.0が入ってきたんですよ。日経BPから出した『日本版インダストリー4.0の教科書 IoT時代のモノづくり戦略』も売れ行き好調で、元々の古巣の産業系に関してはそういうことを前面に出してやっています。セミナーにも積極的に出ていって、昔の名前で出ています(笑)と。一生懸命開拓しています。

——選挙戦をどう戦っていきますか?

山田 表現の自由ってなんだかよくわからないと思うんですよ。新たなものを勝ち取るんだったらわかりやすいんだけど、守るって話はわかりにくいですよね。戦い方はどう見せていくか。ただ今回は、3年間やってきた中で、以前の最大のテーマは東京都都条例の非実在青少年規制だったけど、今回はTPPの知財条項で著作権侵害が非親告罪になって二次創作ができなくなったら、コミケがなくなるかもしれない。関係者からなにから、応援していただいてますから、前回とは違います。今回ばかりは向いてる方向が一緒だったし、コミケの世界も政治の世界も、見え方は随分ちがってきてるんじゃないかと。それと私も、参議院の予算委員会に出たり、ネットで配信したり、本まで作ったりとか。これまでの議員って静かにやってるきらいがあった。これだけ一生懸命やってきた。それで数としてみせなきゃと思って今回賭けに出たのが表現の自由を守る党です。今、22,000人のサポーターがいる。今までと違ってヴィジュアル化された構図なんだと思うんですよね。22,000人っていうのはすごく大きくて、社民党さんが17,000、民主党の時代に22〜3万の党員とサポーターでしたから、その10%くらいいると。この人たちをきっかけに横への拡散と展開をどこまでしてもらえるかというのが勝負ですね。

■全国比例っぽい候補者?

——参議院の比例選挙ってややこしいですね。

山田 まず投票用紙が二枚あって、ひとつは選挙区、もうひとつが全国比例区。よく言われるパターンが「応援していたから党名を書いておいたよ」と、それはそれでいいんですけど、それだと候補者個人の票にならないので順位が上がらない。もうひとつの誤解が「入れたかったんだけど、住んでる場所が」って、だから全国だって(笑)。あと、拘束名簿式と非拘束名簿式を間違えてて、衆議院は拘束式、参議院は非拘束式ですが「山田さん名簿見たけど下の方で大変ですね」と。それ関係ないですからと。政党ではなく個人名で、全国どなたでも有権者なら投票できますから。それから順番は得票数の多さで決まりますから。

——衆議院比例区は個人票取れない候補でも名簿順次第で当選可能ですが、参議院比例区は個人票取れないと沈んでしまう。

山田 ありがたいのは周りからも不思議な候補と、「全国比例っぽいよね」と言われます。全国比例候補ってのは芸能人、著名人以外は元々衆議院議員とか、地元を持っていて小選挙区のような戦い方をする人がひじょうに多いんですが、私の場合はネットでは全国向けに、地上戦では表現系、エンタテイメント系に。

——ネットでも地上戦っぽいですが。

山田 さんちゃんねる始めた時は10人ですよ。やめようと思いましたよ(笑)。有名じゃないから。淡々と毎週やってファンを増やし、中毒の人もいるそうです(笑)。今では当たり前のように番組始まる前から観にきてくれる。昨日も250人いましたけど、そんなのは始めたからってすぐにはいかないですよ。ドワンゴも色々言ってくれてますけど政治家で1,000人超えることないって。

——政治の番組って面白半分に見ないから。

山田 継続は力なりじゃないけど、ネットはお手軽に見えて、一番やっかいで、すごく大変だなと。時間もかかるし、ネットの地上戦。Twitterでも「山田さんに投票したいんだけど地域が違うから」って来たら、すぐに対応しないと。数が多くても放置したらそれっきりになってしまう。

——「自民の補完勢力じゃないか」ってツッコミは入ったらすぐに答えててましたね(笑)。

山田 ちゃんと見てるし、エゴサーチもしてますから。淡々とやってるように見えるかもしれないけど、気にしながらやってますから。さんちゃんねるでも反応見てますから、一言一言ね。


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