■第55回日本SF大会いせしまこん2016
ゲストとして企画に登壇すると同時に『マンガ論争15』の取材も兼ねてしまおうという下心。ところが
「永山さんが登壇してる時、誰が取材するんですか?」
と佐藤副編集長に指摘されまして、
「自分が取材しますよ、予算使いましょう」
「いや、予算ってないから。せめて交通費は自腹でお願い」
という超情けない編集会議となってしまいました。
いやホント、カネがないのは首がないのと同じですね。誰かお金ください。くれた人は「スポンサー」の称号をさしあげます。
さて、佐藤副編は稀見理都さんと合流してレンタカーで、筆者は体力温存のため新幹線と近鉄特急で鳥羽へと向かいました。
あとで聞いたら、佐藤&稀見チームは濃霧の箱根を命がけで越えたそうで、同乗しなくてよかったと心底思いましたよ。
事故がなくてよかったです。事故が起きたら「自分一人、安全な鉄道ですか」みたいに責められてるとこだよ。
それはさておき、近鉄特急最高ですね。2階の電車じゃなかったけど快適です。これで天気が良かったらなー。
雨の中、鳥羽駅に到着。
歳を取るに従って、どんどん方向音痴が激しくなる筆者ですが、今回はさすがに迷いませんでした。
だって駅から会場の戸田家が見えてるし。
宿について受付開始を待っていても退屈なので、先乗りしている葉月博規さんに連絡して、ちょっと付き合ってもらいました。
葉月さんは深夜に到着し、チェックインまでの間、外で雨宿りしてたそうですが、
「横殴りの雨になって屋根の意味がない(笑)、ずぶ濡れですよお」
と楽しそうに語っていました。
佐藤&稀見チームと合流し、ディーラーズルームにマンガ論争&フラクタル次元のお店を開きました。
しかし、空調超寒いでやんの! 上着なしだと凍えるレベルです。ひー。これって暗黒星雲賞候補じゃ?
■不健全図書50周年記念企画「都が選ぶこのエロマンガがエロい!50th」
最初の企画は稀見理都さんの『不健全図書50周年記念企画「都が選ぶこのエロマンガがエロい!50th」』です。
■出演者
稀見理都(ヘンタイ・スペシャリスト)
永山薫(不健全図書ウォッチャー)
大井昌和(マンガ家)
有馬啓太郎(漫画家)
とまあ自分で言うのもなんだけど、豪華な面子ですね。ところが、連絡不備というかオファーが明確に伝わっていなかったのか、漫画家さんが二人とも姿を見せず!
会場満席で立ち見も出てるんで、とりあえず稀見×永山でスタート。
稀見さんと筆者を含むチームがデータ解析とかトレンド分析とか研究中の不健全図書の歴史がテーマ。
どこがSFやねん!?
と、いぶかる人もいると思いますが、そこはそれ、指定されるBLはSFが多いというムチャな前フリでクリア。つまり蔓沢つた子さんの『好物はいちばん最後に腹のなか』とかですね。ちなみに同作はセンス・オブ・ジェンダー賞候補にも挙げられていました。
企画の詳細はいずれ、佐藤副編か稀見さんが『マンガ論争15』かどこかでレポートすると思いますが、稀見さんが用意したグラフを見ると50年の歴史が一目瞭然。
不健全指定のトレンドというか東京都青少年課の「好み」というか傾向がはっきりわかります。
会場が盛り上がってきたところに有馬啓太郎さんが登場。間に合った間に合った♪ 大井昌和さんが間に合わず、残念! 後でお会いして訊いてみたら、連絡が上手くいってなかった模様。個人的にはお会いできて嬉しかったです。