12月28日『表現規制反対派の2016年を振り返る会 ~29万票の衝撃のその後~』アフターレポート

7月21日『高円寺パンディット参院選総括シリーズ! 「表現規制反対派、それぞれの戦い」』より。

7月21日『高円寺パンディット参院選総括シリーズ! 「表現規制反対派、それぞれの戦い」』より。

■前説
 トークイベントの主催者・湊祐樹さんから、昨年暮れに、
「12月28日の高円寺パンディットのトークイベントに出演できないか?」
 とお誘いを受けました。出たがりの私としては是非とも出演し、思う存分語りまくりたいのは山々でしたが、当日はコミケ前日搬入日。翌日はコミケ初日です。参加して深夜まで語り合ったら、翌日は昼くらいまで爆睡するであろうことは火を見るよりも明らかでした。
 そんなワケで断腸の想いで、出演をご辞退しました。
 しかし、どんなトークライブだったのかは私としても知りたいところだし、次のライブ開催のための布石として、湊さんにレポートをお願いしました。
 
■何故、トークライブハウスでの表現規制反対イベントを開催したのか

 2016年7月と12月に議員、秘書、フリーライター、NPO法人代表などをお呼びして、ライブハウスでトークイベントを開催させていただきました。そもそも、この企画の源流はマンガ論争編集長の永山薫氏が数年前まで新宿2丁目の道楽亭で行っていたトークイベントでして、あのような堅苦しくない雰囲気の企画を行いたかったというのがあります。。昔はロフトプラスワンなどで、ざっくばらんにこの種の問題が語られてきましたが、今はうぐいすリボン様の主催する講演会や院内集会など、しっかりした企画が主流となっております。もちろんそのようなある種の「フォーマル」で「開かれた」イベントと言うものは大事ですし、議員や各種団体の役職者をお呼びするには効果的ではあります。しかし、物事にはなんでも表では語りたくない話や、ざっくばらんに話をしたい人もいると考えておりまして、そのような場を作れないかと考えて企画したのが高円寺パンディットのイベントとなります。

 2016年7月21日の『高円寺パンディット参院選総括シリーズ! 「表現規制反対派、それぞれの戦い」』という企画は50人キャパの会場に40人弱の方が集まり、盛況な会となりました。出演者として、森たかゆき(中野区議:民進党)、おぎの稔(大田区議:おおさか維新の会)、坂井崇俊(山田太郎参議院議員秘書)、荻野幸太郎(NPO法人うぐいすリボン理事)、昼間たかし(ルポライター)に出演頂きました。参議院選での山田太郎氏の得票数は既に皆様の知るところだと思いますが、何故これほどまでに得票することが出来たのか。また、山田太郎氏以外にも表現規制反対を打ち出している候補や政党があったと考え、それぞれにざっくばらんに語っていただこうという企画でした。録音などをしていない(しないほうが話しやすいこともある)ので、記憶が断片的ではありますが、おぎの区議と森区議での選挙裏話を中心とした掛け合いトークや、坂井氏の視点から見た山田太郎氏陣営の戦術、うぐいすリボンの荻野氏の冷静でありながらポイントをついたツッコミなど来場していただいた方には良いものを見せられたのではないでしょうか。終了後には来場の方々や出演者と会場内で打ち上げし、深夜までざっくばらんな話ができたのではないかと思います。

 2016年12月28日のイベントは『表現規制反対派の2016年を振り返る会 ~29万票の衝撃のその後~』と題しまして、前回は都知事選直前だったため、その手の話題には深く入れなかった点と、年末ということで1年をおさらいする位置のイベントを行いたいと考えました。こちらのイベント出演者には、前回お客様として来ていただいていた、荻野浩次郎(自民党議員秘書)にも参加していただきました。時期としてはコミケ前日なら決起集会的に人が集まるのではないかと考えましたが、これは全くの思い違いで、前日は逆に3日間に備えて今回は遠慮しておく人が続出し、来場者は10人程度となってしまいました。少なさもありどのように進行しようか考えつつ開始したところ、来場者の方から問題提起に近い質問があがり、AV出演強要問題からヘイトスピーチ対策法、地方議会と国会の現実など表現規制に反対する方にとって、かなり深く突っ込んだ話が行われました。うぐいすリボンの荻野氏からは、ヘイトスピーチをめぐる議論の問題点と各種事例、おぎの区議や森区議からは地方議会に実際にヘイトスピーチ関連の集会があった場合にどう対応するのかといった話などがありました。また、荻野秘書からは国会議員の温度や実態などのお話がありました。こちらも終了後は少ないながらも濃い話を繰り広げた来場者と出演者で打ち上げが行われました。

 社会問題を長期的に続けていくには「場」が必要だと考えております。「表現規制が進まないか不安だ」「インターネットだと○○のような話があるが大丈夫か」「○○は表現規制推進だ!」いろいろな不安や意見があると思いますが、まずは人と人とが語り合う「場」は必須ではないかと考えています。私のイベントでは、講演会や院内集会のような、「フォーマル」感をあえてなくそう、ハードルを下げようとしています。ハードルを下げ、居酒屋トークから始まるつながり、企画などもあるからです。その「場」を作る、ひとつのきっかけとしてこのイベントが活用されれば幸いです。

 今後の課題としては、まだまだ見知った顔の方が多く、新しい方がそれほど来ていただいていないのかなという状況を打破することです。基本的なお話になりますが、早い段階での告知とインターネットでの定期的な告知、また自由な討論を阻害しない範囲でのトークテーマの設定、明確化が必要かと考えております。
 なお、次回の予定は未定ですが、都議選あたりにまた企画を行いたいと構想しております。その時に衆議院解散などがなければ・・・。(湊 祐樹 @osugi81)


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