■目玉はインタビュー！　気になる3人に会ってきました！！


　というわけで、またもや、最後の最後の土壇場でポカが勃発して、編集人的には胃がでんぐり返りそうな『マンガ論争』、コミティア120にて、先行発売です。
　通常号よりは、薄い安い少部数ですが、ネタ的には新鮮素材。01はすでに完売、02も在庫少ですので、お早めにお求めください。
　今号の目玉企画は、気になる人に会いに行こう！　というインタビュー特集。
　まずは「カミングアウトしてないですよー」と、おっしゃってますが、ネットでは大注目のオタク系新人議員・小野田紀美参議院議員（自民党）が登場。ゲーム会社勤務経験ありで、はっきり言って、オタクも腐女子もアレもコレもちゃんと解ってる。驚くくらい解ってらっしゃる。小野田議員の表現と自由についての姿勢もしっかり訊いてきました。
　続いては、7月2日に投票日を迎える都議選に立候補を予定している松下玲子前都議（民進党）に会ってきました。事務所の最寄り駅は三鷹ですが、選挙区は武蔵野市。1人区なので、かなり厳しい戦いになると予想します。しかし、お久しぶりにお会いして、全くブレてない。2010年の非実在青少年条例騒動の時、創作物規制に立ち向かい、石原慎太郎都知事（当時）の条例改正案を一度は廃案に追い込んだ民主党（当時）の若手都議の一人です。

　最後は、『有害都市』で第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した筒井哲也さんのインタビューです。同作は着々と表現規制が進み、公園の小便小僧像が“児童ポルノ”として破壊されてしまうような近未来のマンガ家の苦闘を描いています。この作品は前作『マンホール』が長崎県で有害図書類の指定を受けた経験が影響し、また活かされています。ここで描かれることは実はすでに起きていることだったり、その延長線にあるかもしれないことで、絵空事ではありません。

■もちろんBBC Threeの例のにも番組も突っ込みます

　第2特集は海外。海外といえば例のBBC Threeのトンデモ放送ですね。あの番組は、BBCの若者向けネット配信チャンネルで日本で視聴するのは超めんどくさい。そこを敢えて、ファンドで資金を集めて視聴し、中継した中川譲さんにご寄稿をお願いしました。番組配信からある程度時間をおいて、中川さんが冷静に分析を加えています。感情論ではなく、“問題意識”がどうやって形作られていくのかという深度を持った考察です。
　一方、日本がどれほど海外を理解しているか？　という問いを突きつけてくれたのが、ネラ・ノッパ博士の「英語圏同人誌文化の歴史・現状」です。これを読めば日本の同人誌文化の物差しで英語圏同人誌文化を測ることの危うさがよくわかるのではないでしょうか。ネラさんはうぐいすリボンの公式ブログにも登場しています。「日本文化の特殊性より、二次元エロとリアルエロの違いに着目を」を小誌の記事と併せてお読みください。
■共謀罪、東京都青少年問題協議会
　さらにデキゴト特集では、共謀罪と著作権法の関係、自画撮り強要被害規制をテーマとする第31期東京都青少年問題協議会、元コン研の“しゅうちゃん”こと小泉秀輔さんが寒川町町議選に挑み、当選したこと、ろくでなし子さん裁判控訴審で“一部無罪”が確定したこと、AV出演強制問題などをレポートor解説しました。今何が起きているかをコンパクトにまとめています。
■VRゲームのレーティング、メディ芸大賞記者発表
　ラストのイベント特集では、VRゲームの今、レーティングのあり方を克明に語った小野憲史さんの講演会レポート、第20回メディア芸術祭記者発表会レポート、山田太郎前参議院議員がPPAP!? 表現の自由を守る会一周年記念パーティのルポに加え、永山薫がウロウロしたイベントや展覧会、ジャクリーヌ・ベルント先生を送る会から、元祖ロリコンマンガの内山亜紀展までをまとめてドン！　そして大トリは飯田耕一郎さんのルポマンガ「マンガたちよ！　番外編・ぐらこん同窓会」で締めました。
　なお、委託販売は盟友・稀見理都さんの『エロマンガノゲンバ』と不肖、永山薫の『増補エロマンガ・スタディーズ』。いずれも会場特価でちょっぴりお得。その上、著者がその場にいれば、半強制的にサイン本にされてしまう恐れがあります。

■販売場所マップ

■COMITIA120
日程：2017年5月6日（土）11:00～16:00
場所：有明・東京ビッグサイト東4・5・6ホール
（永山薫）
Tweet